【家庭教師バイト】授業の進め方・教え方おすすめまとめ|東大生の考察は?

【家庭教師バイト】授業の進め方・教え方おすすめまとめ|東大生の考察は?

家庭教師アルバイトをこれから始める方や、始めて間もない方の中には、授業の進め方がわからず、授業に対して不安をお持ちの方が多いかと思います。

はじめに

また、家庭教師を始めて長い方も、生徒一人ひとりにぴったりな教え方で授業をするために、授業の進め方のパターンや授業のコツを学んでおくことが重要です。

この記事では、家庭教師の授業の進め方をお伝えしていきます!

授業の進め方

(1)問題を一緒に解く

授業が始まってから参考書などの問題を生徒に解いてもらって、自分は隣で一緒にその問題を解いたり、事前に解いておいたりする教え方です。
このように、問題の解説をする、という方法は定番の授業の進め方です。

生徒に解いてもらう問題は定期テストの問題や模擬試験の問題、学校の宿題、参考書の問題などなんでも構いませんが、生徒のレベルに合わせたものを選ぶ必要があります。

ただし、基礎が身についていない生徒だと、問題をその場で解いてもらってもなかなか解けず、時間が無駄に過ぎてしまう恐れがあるので、この教え方ができるのは、教科書レベルの基礎が身についている生徒になります。
 

《メリット》

生徒と一緒に問題を解くこの教え方のメリットは、生徒の解いている過程が全部見られる、ということです。
問題を解く過程をみられることで、生徒が効率の悪い解き方をしていたり、基礎的な部分に思いの外時間が掛かってしまっていることに気づけたりするなどの発見があり、より生徒にぴったりの指導ができるようになるでしょう。

また、つまづいた問題があると、そのジャンルに似た問題をもう一問出すなどの臨機応変な課題を与えられるのも、この教え方のメリットでしょう。
これは、生徒の苦手分野を潰していくことにつながります。

これに加えて、先生の事前準備が少ないので先生の負担が減るのもメリットです。
しかし、その場で急な質問を受けてわからないことが多すぎると、生徒の信頼を失ってしまうことになりかねないので、解いてもらう問題が先生の自信のない分野の場合は事前に調べておくことも必要でしょう。
 

《コツ 》

家庭教師は授業時間が短いです。
短い時間の中で授業の効果を最大にし、生徒の学力を伸ばすためには、参考書や問題集の中からどの問題を選ぶかがとても重要になってきます。

生徒に基礎がどの程度身についているかを聞いたり、授業で基礎的な問題を解いてもらったりする中で生徒の学力を見極め、先生が臨機応変に生徒のレベルにあった問題を選んで解かせてあげると、生徒の学力が格段に上がるでしょう。

「すでにできる問題・自習でもできる問題」にダラダラと長い時間をかけてしまうことのないように注意しましょう。
 

(2)事前に与えた課題を授業当日までに解かせて解説

授業の最後に問題を指定して次の授業までに解いてもらい、生徒が分からなかったところや自信のないところを中心に解説する教え方です。

分からないところがなかったり、解説が早く終わった場合は、2.1などの授業形態に移ります。
生徒が学校の課題や部活動などで忙しいときは、生徒に負担をかけ過ぎてしまうのも良くないので、生徒と相談して課題を出すといいでしょう。

ただし、次の授業までに課題を出すのは、教科書レベルの基礎が身についていて、かつ、自由時間に自習できる自律的な力がある生徒がいいです。

なぜならば、基礎が身についていないまま問題を解いても、思うように解けず、生徒にもったいない時間を過ごさせてしまいまうからです。
自律的な力がないと、次の授業までに課題を解いてこなかったりして、授業の進行に支障が出たり、直前に急いで解くだけになって、生徒が自分の頭を使って考えてこなかったりして、解説しても生徒の気づきが少なく、理解も深まらなくなってしまうからです。

また、難関学校を受験しようと思っている生徒、とりわけ大学受験をする生徒には、この教え方が適用可能です。
難関学校や大学の受験には、問題にその学校の特徴が現れており、その問題形式になれる必要があります。
問題形式になれるのは類題や過去問の量をこなすことが大切です。
また、受験問題は時間のかかる問題が多く、その問題を授業内にやろうとすると、時間がかかり過ぎてしまいます。
 

《メリット》

この進め方のメリットは、たくさんの問題を消化できることです。

生徒の学力をあげるには、量をこなすことも必要で、量をこなすことで、いろいろな気づきがあったり、理解が深まったりするものです。
また、問題を解くスピードもどんどん上がっていきます。

さらに、この教え方では短時間で学習成果を最大限に引き出すこともできます。

家庭教師の授業時間は短いので、あつかえる問題の数は限られてしまいます。
課題を出すことで、生徒が自習でできる範囲を授業時間から省くことができ、丁寧に教える必要のある問題に長い時間を割くことができ、より効率的な授業になります。
 

《コツ 》

生徒のレベルや忙しさに合わせて課題の量や質をうまく設定することが重要です。

課題が多すぎて生徒がやりきれなかったり、少なすぎてあっという間に終わってしまってはいけません。
レベルとしては、6割できて4割できないところが残るぐらいがおすすめです。

課題を出すことで、次の授業で課題の解説ができ、前の授業の関連範囲の演習ともなるので、問題演習として適切な量と質が確保できます。
加えて、生徒として授業ごとのつながりを意識しやすく、生徒のモチベーションを下げずに指導が継続できます。

生徒にあった量と質の課題を出す、この課題設定力には先生のリーダーシップが試されます

難関学校を受験しようとしている生徒に対して、高難易度の記述式問題などを課題とする場合は、模範解答の徹底的な分析を行うように解説するのも理想的な授業方法の一つとなります。

生徒が少しずつでも理想的な解答に近づくには、ただやみくもに大量の知識を詰め込めばいいというわけではありません。
知識を組み合わせて解答を作る方法を優先的に学ぶ必要があります。

どのようなステップを踏めば典型的な問題への解答を論理的に制作・論述することができるようになるのか、論点やパターンなどのポイントを分解し、それぞれのポイントを丁寧に解説してポイントを抑えてもらうとともに、それぞれのつながりも理解してもらうように心がけましょう。
 

(3)学校の授業みたいな教え方

学校でも習っていない範囲を予習したいと生徒が望むときはこの方法になります。

学校の教科書のように基本から一つずつ段階を踏んで説明しましょう。
2.1や2.2に比べると少し難しいので、しっかり準備して望む必要があります。
 

《メリット》

この教え方のメリットは、授業の先取りができる、ということです。

生徒によっては、学校の授業が遅く感じ、どんどん先の範囲を学びたいと望む生徒もいます。
授業の先取りができれば、生徒にとって学校の授業が復習になり、同じ範囲を二度教えてもらえることになるので、定着度が高まるでしょう。
 

《コツ 》

教科書や参考書の基礎的なところを一緒に参照しながら、まずは根本にあるその分野に特有な「基礎概念」を丁寧に教えます。

勘の良い生徒の場合は、基礎概念をもとにさまざまな内容を関連付けてどんどん理解していってくれることがあります。
ここからは、生徒が自習で理解できそうなところ、すでに推察できていそうなところはどんどん飛ばして、容量良く進めていくことができます。
そうすると、家庭教師ならではの授業となり、学校や塾の集団授業ではできない、丁寧かつ進度も早い指導が可能となります。

結果的に生徒からも「先生の授業、良い!!!」と思ってもらえるでしょう。
 

(4)学校の授業以上に丁寧な、補習のような教え方

学校で一度習った範囲が習得できておらず、学校でより発展的な内容を聞いても何も頭に入らない、と生徒から訴えられたときはこの方法になるでしょう。

教え方としては、分かっていないところを生徒と一緒に見つけていくことから始めます。
そこからは、生徒が分かるまで丁寧に教えていきましょう。
 

《メリット》

基礎的な内容がわからない人は、自分が何がわかっていないかが把握できていないことが多く、また、それを把握するのが一番難しいです。

体系的な知識をほぼ習得している東大生と一緒だと、わからないところをとても効率的に見つけることができ、どう手をつけていいかわからない状態から抜け出すことができます。
これは、生徒と一対一できちんと向き合って指導できる家庭教師だからこそできることでしょう。
 

《コツ 》

教科書や参考書の基礎的なところを一緒に参照しながら、生徒が基礎知識を理解できているかを一つひとつ確認していきます。
わからないところは丁寧に教え、わかるところはどんどん飛ばして、要領よく進めていくといいでしょう。

わからないところを丁寧に教えるとき、例えをうまく使ったり、図示するなど視覚的に教えるとわかりやすいです。
そうすると、2.3と同じように、家庭教師ならではの丁寧かつ進度も早い授業となり、生徒からも信頼してもらえます。
 

結局、どれが一番いいの?

2.1や2.2、2.4を生徒のニーズに応じて使い分けるのがいいと思いますし、実際にそうしている家庭教師が多いです。

それは、家庭教師を要望してくる生徒は、「自分のペースで勉強したい生徒」だからです。

そのような生徒は、基礎的な内容は自分でできるため、学校より発展的な内容を短い時間で効率よく習得したいと考えている生徒か、何らかの理由で学校や塾の授業についていくことが難しいため、自分に合わせたペースで補修をしてもらいたいと考えている生徒が多いです。

また、2.1や2.2の、問題をその場で一緒に解く教え方と、課題を出しておいて次の授業で解説する教え方をうまく組み合わせて、適切な量と質の問題演習量も確保するようにしましょう。

家庭教師という教育サービスのメリットは、生徒の要望をすぐに実行できることです。
なので、このように教えようと最初に自分だけで決めた教え方に捉われず、その都度生徒と相談しながら教え方を決めていくのが良いです。

その時の参考として、これまでに挙げた4パターンを知っておくのがいいでしょう。
 

授業のやり方よりも授業成果にとって重要かもしれない、生徒との良い関係づくり

生徒の成績が伸びるのは、生徒の努力だけでなく、先生の力量や、生徒と先生との信頼関係にもかかっています。

「この先生の言うことなら素直に信じてみよう」

と生徒が思ったときに生徒の成績は伸びるのです。
 

つまり、生徒に信じてもらえるかどうかがとても大切なのです。
もしかしたら、授業の進め方よりも先生と生徒との間に信頼関係がきちんとできあがっているかどうかが、授業の成果にとって重要かもしれません。

生徒との信頼関係を作っていくために、毎回授業で5分程度の雑談を挟むのも良いです。
特に指導開始直後は、トークとヒアリングによるアイスブレイクで、先生が生徒のことを理解しようとし、尊重していることが伝わるように努め、対話が円滑にできるような場の雰囲気を作り出すことが必要です。
2時間連続の授業の場合は途中の休憩にもなります。

このことについては、ほかに詳しい記事があるので、生徒とのアイスブレイクやトーク、カウンセリングのコツについてはこちらを参照してください。
 

終わりに

この記事では家庭教師の授業の進め方をお伝えしてきました。

一番大切なことは、生徒を第一に考えて、生徒に合わせた指導をすることだと思います。

この記事を参考に、生徒と話し合いながら、生徒にあった教え方で授業を進めてください。